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 押し絵は、古布を組み合わせて綿を包んで立体的な絵を造ります。 貼られるモノ(桐箪笥や桐の廃材等)と押し絵の調和が重要となります。

 ここでは押し絵の製造工程をご紹介します。

桐のタンスに貼られた押し絵 わらべの押し絵

1.完成品のイメージ形成

 押し絵は、貼られるモノと押し絵の調和が重要であることから、調和を重視した完成品をイメージすることからはじまります。

 桐箪笥は一定程度定まった形や色合いを指定して仕入れているため、完成品をイメージすることは容易です。 桐の廃材は、全て一点ものであり、それぞれ特色があるため、その特色を捉えて完成品をイメージすることが重要です。

2.布選び

 押し絵の布選びのポイントは、
  ●配色
  ●柄の取り合わせ
 の2点です。

 押し絵の古布は、原則古布人形の切れ端を用いるため品質は高く、完成品をイメージしながらこの2点に留意して用いる布を選びます。

 左下の写真は、うさぎの左半身の灰色とその他の部分の赤色の配色が特徴的です。 右下の写真は、小包の緑色のグラデーションが特徴的です。

着物の柄 微妙な色遣いの包み

3.成型

 選んだ布を組み合わせて綿を詰めて立体的に成型します。 綿を詰めた布に型紙を木工ボンドで付けますが、型紙の付け方の良し悪しで次工程の貼り付けの出来に影響がでます。 型紙を付けたあとは、押し絵が傷つかないように柔らかいもの(布を入れた袋等)を置いてその上にある程度重量があるモノを載せて押し付けます。

4.貼り付け

 成型した押し絵を桐箪笥や桐の廃材等に押し付けます。 貼り付けの際は、貼り付けられるモノの木目や色合い、特徴をつかんで押し絵を配置して貼り付けます。

押し絵の配置